何の変哲も無い日々と休学

『天使の入江』をみた。アマゾンプライムビデオに完全に依存した生活になっているので一連の運動?のことを追う気もなく漫然とした日々が続いている。

ミシェル・ルグランのこういうある種の軽薄さは好きなのだが、プロットがまぁなんてことない話だったので、ただちょっと歳とってきたかなみたいなジャンヌ・モローを眺めていた。『夜』の二年後だと思うとかなり老けているように見えたのだが、面構えはさすがに迫力がある。『夜』と『死刑台のエレベーター』はめちゃめちゃ好きなのだが、『死刑台のエレベーター』の方が若いというのも気づかなかった、というか人生ちょっと疲れてきたなみたいな役が単に良いんだと思う。

天使の入江

天使の入江

  • メディア: Prime Video
 

 

それはそうと最近は何も起こらない普通の忙しい日常が続いているのだが、去年やったワークショップの報告書の編集や、この半年やっていた仕事がいよいよ本腰を入れて始まったり、とにかく自分含めて人間がものすごく怠惰だということをよく思う。だいたい去年やったワークショップの報告を今更するのか、とか、まあ事情が事情なので予定されていた最終講評がなくなったり、報告書作成も例年より数ヶ月ずれ込んでいたりするのだが、まあだいたいのことは形式化しないと人間は怠惰なので何もしないと思う。

そういえば博士課程に進学することにした。まあこれから修論を書いて(何もやっていない)試験が一応あって、みたいなプロセスがあるわけだが、学部の入試みたいに何か決定的な関門があるという訳ではなく、アカデミア(弊研の分野はそもそもアカデミアに相当するのかかなり怪しい訳だが)行きますか行きませんかまあとりあえず行きたければどうぞ、みたいな感じでゆっくり決まっていく。

そもそも主観的には博士課程は興味あるけどめちゃくちゃ勉強不足なのでそれなりに葛藤があって、他人から見ればあいつは行くだろみたいな感じだったのかもしれないが、それもこれもウイルスのせいで留学(頓挫、延期を画策中)やら就活(そもそもやる気なし)やらのイメージが急に不透明になり、同時に留学奨学金の給付条件の期間が延びたので、先に思い切って進学するかみたいな感じになったというだけ、つまりただ実利を追ったとも言える。

今のボスの定年があるので、多分研究室として最後に近い博士課程学生になるのだろう。ところで定年後は何か考えているのだろうか、よくわからない。研究室に入って2年半経つが何を考えているのかわからないところがまだ多すぎる、まあそう簡単に分かっても困るのだが、、、自分の分野で定年してそのまま隠居という人はほぼありえないし、一応個人事業主でもあるので何かしらを拠点として選ぶのだろう。もしかしたら私大に行くのかもしれないし、単に個人の事務所になるのかもしれない。あまり自分の進路に関係ないと言いたいのだけれどまあほぼ直接的に関係せざるをえないので少し気になる。ちなみに自分の大師匠に当たる人の研究室の最後の博士課程学生の15年近く前のブログをたまたま見つけたのでざっくり読んでみようと思う。やはり弟子入りということは親殺しが必然なので、まあそこまで過激にやらなくても良いのだが、何か考えなければと思いつつ、最近集中的に読んだ作家はとにかく実感と実践が先にあって理論が後からついてきた、という人だったのでまあそんなもんかなとも思う。もうちょっと忙しくしようかな。

しかしとにかく文章を書かないとデザインが下手になるので、こういう文章を書いているわけである。文体のことを考えたいので、ちょうどこの間ひと段落ついた勉強会のまとめとして論考を書く予定でその文章とこの日記の両輪によって初めてこの目的は達成される。

何はともあれこれから休学書類を書かねばならない。しかし大学に爆破予告がきているので提出できないかもしれない。