2019/1/25

ラニャみた。

 ネタバレしまくります。

ウラニャ

ウラニャ

 

 

 ギリシャ軍事政権下の田舎町のAlways三丁目の夕日みたいな話で、かなりよかった。背景に映る合成された群衆の動きが気持ち悪いことで有名な映画で例えるの最悪だとは思う、が、最後のシーンの合成だいぶ気持ち悪かったし別にいいという感じもする。最後月面着陸中継に飽きて空飛んで映画館で上映されてるイージーライダー観に行くのどんなオチだよとか思った。あとAlways三丁目の夕日ってラッシュやアーリのいう再帰性をもっとも安直に示す例だと思うんだけど、再帰性概念ギデンズ以降かなり便利に乱用されてて全然把握できていないけどこんな卒論生で大丈夫なのか不安なってきた。嘘ですが。ちなみに社会学専攻は弊学にはありません。

映画の中で共産主義者の親父がぼんやり尋問されたりアメリカ副大統領が雑に訪問したり(当時ニクソン政権下の副大統領スピロ・アグニューがギリシャのルーツを持っているのは事実らしい)終盤で出てくる鳥のモチーフが軍事政権の象徴だったり社会背景がわからないと理解に苦しむ部分もあるが、それがわからなくても楽しめると思う。

一番よかったのは、主人公の少年たちが溜まり場にどこからかカレンダーのグラビア持ってきてそれで自慰行為に及ぶシーンで、特にプロット上さして重要ではないのに謎の愛情込められまくってた。めちゃ作り込まれてて、無駄に合成とか使ってたり無駄にジェーンバーキンのJe t'aime moi non plusとか挿入されてて無茶苦茶だった。


Serge Gainsbourg & Jane Birkin - Je t'aime... moi non plus/Original videoclip (Fontana 1969)

Je t'aime moi non plusもともとバカっぽくて好きだったんだけどこういうくだらないエロシーンのBGMになるという革命的な発見した最高の作品だと思う。時代的にも映画の舞台が1969年(アポロ月上陸の話なので)で無意味にリンクしててすごい。

てかこんなこと呟いてたら次の日みた映画でゲンズブール聴くことになったのかなりスピリチュアルでウケた。